一駅先までの運賃の方が安くなるのはなぜ?特定都区市内制度が絡む運賃計算で生じる逆転現象を調整するカラクリ【運賃制度改定前】

西金駅 運賃制度

JR線の運賃計算においては対キロ制が採用されており、乗車する距離が長くなるほど運賃は高額になります。ところが、運賃計算には多くの特例があり、この原則に反する結果が生じます。

その中でも、特定都区市内制度が関係する運賃計算において生じる運賃の逆転現象が、非常に興味深いです。

特定都区市内制度においては、中心駅からの営業キロによって制度が適用されるか否かが決まります。そのため、乗車距離の長い方が結果的に運賃額が低くなるという逆転現象が、まれに発生するのです。

このようなケースが生じるのは非常にまれであるため、マルスに一件づつ運賃登録するのは決して合理的とは言えません。その結果、マルスが行う運賃計算の結果が正しくなく、バグのような形に見えるのです。

近い駅までの運賃の方が高額になるのは望ましくないため、JR各社の内規である「旅客営業取扱基準規程」第114条によってその差を調整できるとされています。購入する際、マルスへの運賃登録の有無によって発券方が著しく異なることを認識したいです。

この記事では、特定都区市内制度が適用される場合の運賃額の方が、同制度が適用されない場合の運賃額よりも低くなる逆転現象について詳しくひも解いていきます。当記事が、特定都区市内制度をより深く研究したい方の参考になれば幸いです。

この記事を読むと分かること
  • 特定都区市内の範囲が広いほど、運賃額の逆転現象が発生しやすいこと
  • 基準規程第114条は任意規定であるため、調整を行わなくても誤発行ではないこと
  • マルス上に運賃登録されていない区間の場合、発券に特別補充券が使用されること

特定都区市内制度の適用いかんによって生じる運賃の逆転現象

本郷台駅駅名標

最初に、特定都区市内制度の適用範囲の差によって生じる運賃の逆転現象が一体どのようなものであるかを見ていきましょう。

JRきっぷの世界において、東京をはじめとした大都市は「特定都区市内」とされており、全国に11都市12か所が定められています(東京においては都区内および山手線内)。その中でも、仙台市内・横浜市内・広島市内・北九州市内については、各ゾーンの範囲が非常に広いです。

特定都区市内制度が適用される条件は、各特定都区市内における中心駅からの営業キロが200kmを超えることです。200kmがちょうどボーダーラインであるため、この制度が適用される駅(各特定都区市内)とぎりぎりで適用対象外となる駅(単駅扱い)が隣接していることになります。

このボーダーラインを挟み、各市内の中心駅から運賃を計算するか、実際に利用する発着駅から運賃を計算するかどうかで、運賃計算の結果に大きな影響が生じます。

ここで、具体的な例を見ていきましょう。

横浜市内の端に位置する根岸線本郷台駅(横浜市栄区)から横浜市内の中心駅横浜駅(横浜市西区)を経由し、茨城県内を走る水郡線方面に向かう経路が、この逆転現象が生じる好例です。

本郷台駅から西金駅までの経路図

本郷台駅(根岸線)横浜駅(横浜線)新横浜駅(新幹線)東京駅(東北)日暮里駅(常磐・三河島駅経由)水戸駅(水郡)下小川駅・西金駅

この経路上の下小川駅(茨城県常陸大宮市)と西金駅(茨城県大子町)の間に、特定都区市内制度が適用されるか否かのボーダーラインが存在します。各駅ゆきの普通運賃を計算すると、見事に逆転現象が生じます。

横浜駅からみて下小川駅は営業キロ198.5kmとなり、特定都区市内制度の対象外です(単駅扱い)。一方、1駅先の西金駅は営業キロが201.9kmとなり、特定都区市内制度の対象となります。

その結果導かれる各駅ゆきの運賃計算は、以下の通りです。

  • 本郷台駅・下小川駅間:
    運賃計算キロ221.1km 4,070円
  • 横浜市内・西金駅間:
    運賃計算キロ206.3km 3,740円

この通り、下小川駅よりも遠い西金駅ゆきの運賃の方が、より低額です。これは、明らかにおかしいですよね。

本郷台駅から下小川駅ゆき普通乗車券

そこで、特定都区市内制度が適用された西金駅までの運賃額に調整が行われ、本郷台駅・下小川駅間の普通乗車券が3,740円で発券されました。

特定都区市内制度が適用されて中心駅から運賃計算を行うケースよりも、単駅扱いとして実際の乗車区間をもとに運賃計算を行うと、営業キロがどうしても長くなる傾向があります。特定都区市内での乗車距離によっては、1駅先の方が運賃額が低くなるという逆転現象が生じる可能性が出てくるのです。

このような奇怪な現象がなぜ生じるか、特定都区市内制度の特性から背景を探っていきます!

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特定都区市内制度における運賃の逆転現象を調整するための規則

東海道新幹線品川駅ホーム

このように、乗車区間に特定都区市内が含まれる場合、経路によってはボーダーラインを挟んで運賃額に逆転現象が生じます。

運賃の逆転現象が見られやすい特定都区市内

逆転現象が生じ得る区間は全国の特定都区市内において見られますが、各特定都区市内が広大なほど発生する確率が高くなる傾向があります。JR東日本管内における典型的な例は、仙台市内および横浜市内です。

仙台市内図

東北地方の拠点都市である仙台市の面積は786.3平方キロメートルで、市域が山形県山形市と隣接するほど広大です。市域の西端に位置する仙山線奥新川駅(仙台市青葉区)と、中心の仙台駅(仙台市青葉区)間は、33.8キロ離れています。当記事で取り上げる運賃の逆転現象が最も顕著にみられるのが、乗車区間に仙台市内を含んだ場合です。

横浜市内図

政令指定都市の中で人口が最多である横浜市の面積は437.5平方キロメートルで、横浜市内に位置するJR線の駅は数多いです。その中でも、根岸線本郷台駅が横浜市域の外縁に位置しており、中心駅の横浜駅からは18.5km離れています。本郷台駅を発着する経路においては、水郡線方面のみならず各方面で運賃の逆転現象が顕著です。

東京都区内も広大であるものの、東京中心部が70条太線区間とされている影響があり(最短経路をショートカットするため、200kmのボーダーラインに到達しにくい)、意外にもこの逆転現象が見られにくいのではないかと考えます。

JR東日本管内以外の特定都区市内に目を向けると、広島市内や北九州市内も広大であり、このような逆転現象が多く見られます。

運賃計算経路の判定と運賃額の調整を行うプロセス

実乗経路の運賃がより高額になる現象は特定都区市内制度の副作用であり、合理的ではありません。そこで、逆転現象を調整するための規則が定められています。

特定都区市内制度を規定する旅客営業規則第86条および第87条に基づき、乗車経路に特定都区市内制度が適用されるか否かをまず確認します。これは強行規定であるため、確認を省くことはできません。

具体的には、特定都区市内に含まれる各駅を発着する場合、中心駅からの営業キロが200kmを超えているかを判定します(東京山手線内の場合、100kmを超え200km以下であるかも判定する)。

その条件が満たされた場合(特定都区市内制度適用)には各特定都区市内の中心駅から着駅までの営業キロ・運賃計算キロを、満たされない場合(単駅扱い)には実際に乗車する駅から着駅までの営業キロ・運賃計算キロを求めます。

通常は、乗車区間が短い方が運賃が高額になるという逆転現象が生じることは考えられません。しかし、乗車区間によっては、単駅扱いとして運賃計算を行って求めた運賃額が、特定都区市内制度を適用して求めた運賃額よりも高額となる可能性があります。

そのような場合、JR各社の内規「旅客営業取扱基準規程」第114条によって、特定都区市内制度を適用して求めた最近の駅までの運賃を適用「できる」旨が定められています。

この規則の適用は任意ではあるものの、実務的には適用するのが望ましいです。そのため、逆転現象が生じる区間のうち一部についてはマルスへの運賃登録が行われています。

特定都区市内制度における運賃計算方の特例について、基準規程第114条に定める営業キロ200km前後の運賃額調整の他に、東京近郊区間に含まれる各駅相互発着の経路に関する特例として基準規程第115条が定められています。これは、最短経路の営業キロが200km以下で特定都区市内制度が適用されない区間において、大回り等で迂回乗車し200km超となる場合でも単駅扱いにできる取り扱いです(例:蒲田駅・茅野駅間)。これは、基準規程第114条とは似て非なるものです。

余談ながら、乗車経路による運賃の逆転現象については、旅客営業規則第69条における経路特定区間にも見られます。その場合、条文の適用が強制される点に注意しましょう。

経路特定区間における運賃の逆転現象について、別の記事にまとめてあります。ぜひご一読ください。

それでは、先ほど見た本郷台駅・下小川駅間の運賃を計算する過程を具体的に試算していきたいと思います!

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本郷台駅から下小川駅・西金駅までの運賃計算~マルス対策未済の区間~

横浜線普通列車新横浜駅にて

ここでは、特定都区市内制度における運賃逆転現象の実例として、横浜市内から200km程度離れている水郡線各駅までの運賃を試算していきます。

横浜市内から水郡線各駅までの位置関係は、下図の通りです。

本郷台駅から水郡線各駅への経路図

本郷台駅(根岸線)横浜駅(横浜線)新横浜駅(新幹線)東京駅(東北)日暮里駅(常磐・三河島駅経由)水戸駅(水郡)各駅

2026年3月14日以降旅客営業規則が改定され、横浜市内における中心駅の適用方が変更されます。当事例においては新横浜駅・東京駅間が新幹線経由であるため、新横浜駅が中心駅となります。運賃制度が改定される以前の運賃計算例としてお読みください。

「えきねっと」による運賃計算結果の評価

「えきねっと」でこの経路の検索を行うと、マルスによる運賃計算の結果を確認できます。

乗車区間運賃計算キロ横浜駅からの営業キロ正当な運賃額マルス算出額
本郷台駅・中舟生駅間218.0km195.7km3,740円3,740円
本郷台駅・下小川駅間221.1km198.5km3,740円4,070円
本郷台駅(横浜市内)・西金駅間206.3km201.9km3,740円4,070円
本郷台駅(横浜市内)・上小川駅間209.8km205.1km3,740円4,070円
本郷台駅(横浜市内)・袋田駅間214.8km209.6km3,740円3,740円

本郷台駅・中舟生駅間 

画像:「えきねっと」ウェブサイトより筆者生成

マルスで算出された運賃額3,740円は、正当な運賃計算です。「えきねっと」上でこのまま購入しても問題ありません。

本郷台駅・下小川駅間 

横浜駅・下小川間の営業キロが200kmを超えないため単駅扱いとなり、正当な運賃額は3,740円です。ところが、マルスでは4,070円と算出され、運賃の逆転現象が生じます。

単駅となっている点やきっぷの有効期間が3日間である点は正しいものの、運賃額が誤りです。

このまま「えきねっと」上で購入・発券するのは、適切ではありません(規則上誤りではないものの、発売実務上好ましくない)。

本郷台駅(横浜市内)・西金駅間 

横浜駅から見ると、下小川駅と西金駅間が営業キロ200kmのボーダーラインです。西金駅は200kmを超えるので特定都区市内制度が適用され、「横浜市内→西金3,740円」が正当な運賃計算の結果です。

マルスの計算結果を見ると、運賃額4,070円が誤っているだけではなく、横浜市内発とすべきところを本郷台駅発としています。単なる運賃登録上の不備に留まらず、マルスの運賃計算そのもののバグです。このまま発券するのは、やはり不適切です。

本郷台駅(横浜市内)・上小川駅間 

発券すべき区間および運賃額は西金駅と同じで、「横浜市内→上小川3,740円」となります。これも「えきねっと」上で購入・発券するのは適切ではありません。

本郷台駅(横浜市内)・袋田駅間 

ようやく正しい運賃計算が表示されました。

「横浜市内→袋田3,740円」の経路における有効期間3日間は正当であり、「えきねっと」で購入しても問題ありません。

きっぷの発券方

このように、運賃額が逆転となる区間の運賃登録がマルス上行われておらず、バグのように見えます。マルスが正しく運賃計算できない区間については、実務上特別補充券を使用して発券を行います。

本郷台駅から下小川駅ゆき普通乗車券

これは、本郷台駅・下小川駅間の普通乗車券です(運賃額:3,740円)。単駅扱いですが運賃がマルスに登録されておらず、特別補充券で発券されました。文字通り「特別」なケースであり、補充券で対応するのが適切です。

きっぷの有効期間は実際の営業キロが元となるため、3日間有効です。特定都区市内の中心駅(横浜駅)から着駅までの営業キロを適用するわけではありません。

横浜市内から西金駅ゆき普通乗車券

横浜市内・西金駅間(特定都区市内制度適用)のマルス運賃計算も誤りで、補充券で発券されました。

きっぷの有効期間は、特定都区市内の中心駅(横浜駅)から着駅(西金駅)までの営業キロを基とし、3日間有効となります。

もっとも、きっぷの効力は袋田駅着としても全く変わらないため、「横浜市内発袋田駅着3,740円」の普通乗車券を発売すれば事足ります。今回は、筆者の申告通りに発券していただけました。

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作並駅から高萩駅・十王駅までの運賃計算~マルス対策済みの区間~

東北本線普通列車仙台駅にて

乗車区間に特定都区市内が含まれ、運賃の逆転現象が発生する例を、もう1つ見ていきたいと思います。仙台市内から常磐線方面に向けた経路に対する運賃計算で、すでにマルスへの運賃登録が済んでいるケースです。

仙台市内から常磐線高萩駅(茨城県高萩市)および十王駅(茨城県日立市)までの位置関係は、下図の通りです。

作並駅から高萩・十王駅までの経路図

作並駅(仙山)仙台駅(東北)岩沼駅(常磐・逢隈駅経由)高萩駅・十王駅

「えきねっと」による運賃計算結果の評価

「えきねっと」でこの経路の検索を行い、マルスによる運賃計算の結果を確認すると、基準規程第114条の規定に基づいた運賃額の調整がなされています。

乗車区間運賃計算キロ仙台駅からの営業キロ正当な運賃額マルス算出額
作並駅・高萩駅間227.5km198.8km3,740円3,740円
作並駅(仙台市内)・十王駅間204.7km204.7km3,740円3,740円

作並駅・高萩駅間 

基準規程第114条に基づく運賃額の調整がない場合、この区間の運賃は4,070円です。

画像:「えきねっと」ウェブサイトより筆者生成

作並駅・高萩駅間の営業キロが200kmを超えないため単駅扱いとなり、調整後の正当な運賃額は3,740円です。マルス上でも3,740円と確認できます。

単駅となっている点やきっぷの有効期間が3日間である点に関しては問題ありません。マルス側で調整が完了しているために出札係員による確認が不要で、ユーザーが申告しなくても適切なきっぷが発売されます。

作並駅(仙台市内)・十王駅間 

仙台駅から見ると、高萩駅と十王駅間が営業キロ200kmのボーダーラインです。十王駅は200kmを超えるので特定都区市内制度が適用され、「仙台市内→十王3,740円」が正当な運賃計算の結果となります。

運賃計算が正しく行われており、「えきねっと」上で購入を完了しても問題ありません。

マルス対応済みの区間は一部に限られる

いま検討した仙台市内と各線区を結ぶ経路は最短経路であり、比較的多くのユーザーの利用が見込まれます。仙台市内発であれば、東北本線西那須野駅(栃木県那須塩原市)と野崎駅(栃木県大田原市)の間にまたがるボーダーラインについても、マルス対応がなされています。

しかし、全国にわたる大多数の区間については、利用が見込まれるユーザー数が非常に限定的です。そのため、ユーザーの申告をもとに検証を行った上で、特別補充券を使用して発券するという流れは今後もなくならないでしょう。

逆転現象が生じる区間は非常にまれであるため、一件づつマルスの対策を行うのが効率的であるとは限りません。そのため、正当な運賃額を確認する作業が、出札係員とユーザー双方にとって負担になります。その辺の問題点を考えていきましょう。

基準規程第114条に基づく運賃調整における深刻な問題点

仙台駅駅名標

一定の面積を持つ特定都区市内を一つの駅とみなす限り、中心駅と実際に乗降する駅との位置関係によって運賃額に逆転現象が生じることは自然なことです。それを是正するため、特定都区市内制度が適用される最近の駅までの運賃に調整する制度が設けられているのは、とても望ましいことです。

一方、このような逆転現象が不規則に生じるため、システム(マルス)への実装が困難であるという側面にも注目したいです。一件づつ運賃登録を行って逆転現象をつぶす作業には一定のコストがかかるため、すべての区間をシステム改修することは決して合理的であるとは限りません。

その結果、逆転現象が生じるもののマルスへの対策が行われず、放置される区間が大多数です。

放置されることの問題点は、ユーザーが申告しない限り出札係員が気付かないことです。マルス上で対策された一部の区間以外については、本来あるべき運賃よりも高額なきっぷが発売されてしまいます。

つまり、ユーザーが損をしてしまう構造であり、明らかに商習慣として適切ではありません。多くのユーザーが声を挙げれば、下手をすれば消費者問題に発展します。

基準規程第114条は、強行規定ではなく任意規定です。そのため、規則上は高い運賃額で発売しても誤発行ではないものの、クレームが出る等実務上の不都合が生じます。

実際に、筆者が駅員にこの逆転現象を説明し、理解してもらった上で正しいきっぷ(補充券)を発券してもらうのは大変骨が折れました。

鉄道きっぷに限らず、制度設計の限界によって不利益を受けるのは、常にユーザー側です。完全な対策が不可能であるため、任意規定とすることは一種の「逃げ」と言えるでしょう。

まとめ ~特定特区市内制度の限界を知り正しく対処する~

西金駅

JRきっぷの運賃計算を行う上で、東京都区内をはじめ、全国で11都市12か所において特定都区市内制度が適用されています。各特定都区市内の中心駅から200kmを超える場合は特定都区市内制度が適用され、そうでなければ実際の乗車区間に基づいて運賃計算を行う形です。

この制度には落とし穴があり、特定都区市内制度が適用されない区間の運賃が、当該制度が適用される区間の運賃よりも高額になるケースがまれに発生します。この現象が発生するのは、一定の面積を持った特定都区市内を一つの駅として扱う上での宿命ですが、決して望ましいことではありません。

そのため、単駅扱いとなる区間の運賃が特定都区市内発着の運賃よりも上回る場合、特定都区市内制度を適用した最近の駅までの運賃額に調整されます。このことが旅客営業取扱基準規程第114条にて定められていますが、この規則が内規であり、公開されていないことが問題です。

運賃調整後の運賃額がマルスに運賃登録されているのは、全体のうちごく一部です。残りの大部分の区間はマルスに登録されていないため、ユーザーはもちろん、出札係員も気が付かないはずです。

ユーザーにとっては、知らぬ間に本来の運賃額よりも高額なきっぷを買ってしまうことになります。つまり、このような難解な規則を知っていなければ、損をすると言えます。

マルスの全数改修が困難であるからこそ、このような例外が存在することを公開ベースの運送約款や時刻表で広く告知することが必要ではないでしょうか。

2026年3月に変更される横浜市内に関する取り扱いによる影響は?

2026年3月、旅客営業規則第70条における太線区間の範囲や、規則第86条における横浜市内の中心駅の取り扱いが変更されます。これらの変更によって、当記事でご紹介した運賃計算にも影響が及びます。

横浜市内において中心駅が複数存在することによって、果たして運賃計算にはどのような結果が生じるのでしょうか?

運賃制度の改定後、新ルールでの検証を行い、第2幕として別記事を公開する予定です。どうぞお楽しみに!

参考資料

● 旅客鉄道株式会社 旅客営業規則 2026.2閲覧

● 旅客鉄道株式会社 旅客営業取扱基準規程 2026.2閲覧

● JR旅客営業制度のQ&A(自由国民社)2017.5

当記事の改訂履歴

2026年02月14日:当サイト初稿

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