東武浅草駅・会津若松駅間のきっぷを1枚に!「4線連絡片道乗車券」の効果的な活用法・購入方法・列車の乗継パターンを徹底解説

会津田島駅ゆき普通列車鬼怒川温泉駅にて 運賃制度

鶴ヶ城や白虎隊、東山温泉で有名な福島県会津若松市。南東北地区の主要な観光都市ですが、東京から鉄道や高速道路が直結していません。そのため、途中で他の路線に乗り継ぐ必要があります。

鉄道で東京から会津若松駅に向かう経路には、東北新幹線と磐越西線を乗り継ぐ経路の他に、東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道を乗り継ぐ経路が存在します。いずれの経路も一長一短がありますが、後者の特長は経済性です。

東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道・JR只見線を1枚のきっぷにまとめたのが「4線連絡片道乗車券」として発売されています。これは単に4社の普通運賃(無割引)を合算したものですが、全区間が一枚のきっぷに含まれているので、便利です。

4社にまたがる連絡運輸の設定がないため、超法規的に「4線連絡片道乗車券」が企画券として設定されています。無割引の普通運賃がベースであるため、きっぷの有効日数や途中下車のルールが普通乗車券と同一です。

この記事では、東武浅草駅(他の主要駅も含む)から会津若松駅までの区間を一枚のきっぷにまとめた「4線連絡片道乗車券」の利用対象区間や購入方法をご説明します。あわせて、この区間を走る列車の乗継パターンを検討したいと思います。

この記事を読むと分かること
  • 「4線連絡片道乗車券」は4社の普通乗車券を1枚にまとめただけで、無割引であること
  • このきっぷの券面には「普通乗車券」と記載されているものの、実は企画券であること
  • この経路を往復する場合、往復利用に適した他の割引きっぷが発売されていること

福島県会津地方の拠点都市・会津若松市と東京を結ぶ経路

会津若松駅前にある赤べこ

福島県会津若松市は、福島県会津地方の拠点都市です。交通の結節点として、地理的に重要な位置にあります。

福島県会津若松市と喜多方市を合わせた人口が概ね16万人である一方、会津若松市による2024(令和6)年の統計によれば、会津若松市への観光入込数は約262万人です。人数ベースで考える限り、会津若松市は観光に大きく依存しています。

したがって、訪問者がいかに便利で経済的にアクセスできるかを検討することが大切でしょう。

東京と会津若松市を結ぶメインルートとサブルート

会津若松市には、幹線ルートとして磐越自動車道およびJR磐越西線が通っています。また、JR只見線および会津鉄道線が磐越西線から枝分かれしています。

東京から延びている東北新幹線や東北自動車道は会津若松市を通っていないため、福島県郡山市で上記のルートに乗り継ぎます。したがって、東京と会津若松市を結ぶ交通機関には、王道はありません。

東京・会津若松市間の鉄道経路

東京と会津若松市を直結する公共交通機関は、バスタ新宿・会津若松駅間を結ぶ高速バスです。また、当記事でご説明する鉄道も重要な交通手段ですが、この区間を乗り継ぎなしで結ぶ経路はありません。

輸送力に劣る高速バス、利便性に劣る鉄道のいずれも、決定打とは言えません。どの交通機関を利用するのがベストかを即答できないのが、会津若松市の地理的な特徴です。

素直に考えれば、東京駅・郡山駅間を東北新幹線に乗車し、郡山駅で磐越西線に乗り継ぐのが最も早く、かつシンプルです。ただし、郡山駅での乗り換えが面倒だという声があります。それでもメインルートであり、多くの人が利用する交通手段です。

実は、他にも東京と会津若松市を結ぶ経路があるのです。東武浅草駅・北千住駅から東武特急「リバティ会津」号で会津田島駅(福島県南会津町)に向かい、会津鉄道線に乗り継ぐ手もあります。サブルートとして非常に有用であるため、覚えておきたい交通手段です。

東北新幹線・東武特急・高速バスの所要時間と運賃・料金の比較

このように、東京から会津若松市に向かうには、高速バス「夢街道会津」号、東北新幹線「やまびこ」号、東武特急「リバティ会津」号のいずれかから選択することになります。

これらの交通手段の所要時間と運賃・料金を比較したのが、下図です。

交通機関所要時間運賃・料金利用列車
東北新幹線2時間55分9,440円やまびこ号普通車指定席(通常期)
東武特急4時間25分7,120円リバティ会津号(通常期)
東武特急4時間25分6,340円リバティきぬ号+快速AIZUマウントエクスプレス(通常期)
高速バス4時間50分6,200円夢街道会津号(車内運賃)

この表を見る限り、傑出した交通手段が存在しないことが分かります。

会津田島駅まで東武特急を利用した場合の運賃・料金が7,120円、鬼怒川温泉駅(栃木県日光市)までの場合は6,340円で、所要時間、金額ともに高速バスと張っています。ただし、特急列車が快適性で勝ることを考慮すると、東武特急に分があると言えるでしょう。

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東武浅草駅・会津若松駅間の主な経由駅・乗継パターン

会津若松駅5番線ホーム

東武浅草駅・北千住駅から東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道・JR只見線を乗り継ぐサブルートが有用であることが分かりました。ここで、この経路の具体的な経由駅や営業キロ、列車の運行パターンを見ていきたいと思います。

東武浅草駅・会津若松駅間の経路・営業キロ

東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道・JR只見線の4社にわたる全長235.8kmの経路中、各社の区間は下図の通りです。

浅草駅・会津若松駅間の区間図

浅草駅・会津若松駅間を直通する列車はなく、この経路中いずれかの駅で乗り継ぎが必要です。その中でも重要なのが、東武鬼怒川線鬼怒川温泉駅と会津鉄道線会津田島駅です。

鬼怒川温泉駅には東武特急や「SL大樹」号が乗り入れ、多くの観光客が利用します。会津田島駅は、桧枝岐村や尾瀬、只見町に向かう路線バスが発着する南会津地方の交通の要衝です。

浅草駅から見る限り、営業キロの半分以上が東武鉄道の区間です。東武線内をいかに快適に抜けるかで、東京・会津若松駅間の移動の質を左右します。

運行ダイヤ・列車の乗継パターン

かつては、東武線内を快速列車が走っており、浅草駅・会津田島駅間を直通していました。長距離を走る快速・普通列車が多数設定されていたため、その分会津若松駅までの移動で活用しやすかったのです。

しかし、現在は料金が不要な快速・急行列車が消滅しました。したがって、現在東武線内を移動するための列車は、特急「リバティ会津」号が中心です。

鬼怒川温泉以北の区間は、会津鉄道車両で運行される「快速AIZUマウントエクスプレス」号を利用できると安く快適なのですが、現在は1往復2本のみになっています。

浅草駅・会津若松駅間を少なめの乗継回数や待ち合わせ時間で結ぶのは、下り列車・上り列車ともに8パターンに限られています。下表が、現実的な乗継パターンです。

下り:会津若松駅方面

浅草駅・会津若松駅間下りダイヤ

上り:浅草駅方面

浅草駅・会津若松駅間上りダイヤ

毎日4往復8本が運行されている特急「リバティ会津」号と、この列車に接続する会津鉄道のリレー号が、最も早く快適です。しかし、週末や繁忙期を中心に、特急「リバティ会津」号が満席になりがちなため、間際での予約が取りにくいことが課題です。

代案として注目したいのが、表中下り3番(特急「リバティきぬ」105号・快速「AIZUマウントエクスプレス」1号)および下り6番(特急「スペーシアX」7号)です。下り3番については特急列車の運行区間が短いため、特急料金を節約できます。

上りについては、上り1番(快速「AIZUマウントエクスプレス」2号・特急「きぬ」119号)、上り2番(特急「リバティきぬ」122号)です。ただし、これらは会津若松駅を早朝に出発するため、むしろ会津鉄道沿線住民向けだと言えるでしょう。

どのような区間でどのような列車に乗るかをイメージできたところで、きっぷのお話を進めたいと思います!

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往復するならもっと安いきっぷがある

芦ノ牧温泉駅

首都圏に住む人であれば会津地方への旅行、会津鉄道沿線住民であれば、東京へのお出かけをするために、この列車を利用することになります。多くの場合においては、同じ経路を往復で乗車するはずです。

往復利用する場合には、以下のような割安な企画券が発売されており、かなりおトクです。

  • 東京近郊東武線沿線発:ゆったり会津東武フリーパス
  • 会津鉄道沿線発:浅草往復列車たびきっぷ

「ゆったり会津東武フリーパス」は東武鉄道が発売しており、3つの目的地から自分の旅程にあったものを選択する形です。

会津若松駅をカバーしているタイプの値段は浅草駅発大人7,390円・小児3,710円と、値段を見るだけでおトクなことが分かります。その上、このきっぷは4日間有効で、東武日光駅・JR喜多方駅(福島県喜多方市)間がフリー乗車区間で乗り放題と、高スペックです(フリー乗車区間内では後戻りが可能)。往復するなら、使わない手はありません。

「浅草往復列車たびきっぷ」にはJR会津若松駅発の設定はなく、西若松駅以南の利用になります。西若松駅発で大人6,880円・小児3,490円と格安です。

したがって、東武鉄道を含む経路を往復で利用する限り、片道普通運賃(無割引)がベースの「4線連絡片道乗車券」の出番はありません。

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片道利用で活きる「4線連絡片道乗車券」

4線連絡片道乗車券

しかし、ゆきとかえりで違う交通機関を利用するには、当然ながら片道乗車券を購入しなければなりません。上記の往復割引きっぷも利用は不可能です。

ここで登場するのが、東武鉄道線内の主な駅と会津若松駅までの区間の普通乗車券を1枚にまとめた「4線連絡片道乗車券」です。

これから、「4線連絡片道乗車券」の具体的な内容をご説明します。また、東武特急の特急券についてもあわせて触れたいと思います。

値段

東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道・JR東日本の4社にわたる連絡運輸は設定されていません。そのため、「4線連絡片道乗車券」は企画券の形をとっています。企画券のために普通乗車券とはルールが異なり、このきっぷ専用のタリフが存在します。

このきっぷの金額は、4社分の普通運賃を単に加算するだけです。したがって、東武鉄道分の運賃は、発駅によって金額が異なります。浅草駅の場合、以下の通りです。

鉄道会社乗車区間営業キロ大人運賃小児運賃
東武鉄道浅草駅・新藤原駅間144.6km1,590円800円
野岩鉄道新藤原駅・会津高原尾瀬口駅間30.7km1,090円550円
会津鉄道会津高原尾瀬口駅・西若松駅間57.4km1,910円960円
JR西若松駅・会津若松駅間3.1km190円90円
 合計235.8km4,780円2,400円
浅草駅発着:2025年8月現行

小児が大人の半額ではないのは、各社の運賃を各別に端数処理し、その後合算することによります。

興味深いのは、このきっぷが企画券であるにもかからわず、学割および三障害にかかわる手帳所持者向けの割引運賃が普通乗車券と同様に設定されている点です。営業キロが100kmを超えているため、割引が行われていると考えられます。学割は2割引、手帳所持者用割引は5割引(小児と同額)です。

特に、手帳を所持する人に関しては、上述した往復タイプの企画券を利用するよりも、「4線連絡片道乗車券」を5割引で購入した方が総額が低くなります。

発売箇所

「4線連絡片道乗車券」は、運賃の設定がある東武鉄道線内の下記9駅の特急券うりば、およびJR会津若松駅みどりの窓口で購入可能です。

浅草駅・とうきょうスカイツリー駅・東武北千住駅・春日部駅・東武栃木駅・新鹿沼駅・下今市駅・東武日光駅・鬼怒川温泉駅

浅草駅においては、エスカレーターに乗る前の1階きっぷうりばにある窓口で購入します(写真右端)。東武鉄道においては乗車券の決済にクレジットカードが使用できないため、現金を持参しましょう。

東武浅草駅きっぷうりば

会津若松駅には指定席券売機と窓口がありますが、「4線連絡片道乗車券」は窓口でしか購入できません(クレジットカードでの決済可)。

会津若松駅みどりの窓口

東武特急の特急券について

上述した列車の乗り継ぎパターンにはほぼ東武特急が含まれており、特急券の購入が必要です。

東武線内の特急券は、東武鉄道が管理している各駅や、会津鉄道有人駅もしくは車内(車掌が乗務している場合のみ)で購入可能です。会津鉄道においては東武鉄道の予約システムにオンライン接続されているため、特急券を即時に購入可能です。

画像引用元:東武鉄道特急リバティリーフレット

なお、特急「リバティ会津」号に鬼怒川温泉以北の区間のみ乗車する場合、特急券は不要です。ただし、列車が混雑している時は、特急券を購入して座席を確保するとよいでしょう。

きっぷの効力・様式

「4線連絡片道乗車券」は普通乗車券と同等の効力を持ち、有効期間は全区間の営業キロに対応した3日間で、途中下車も可能です(後戻りできません)。各社ごとに別々の普通乗車券を購入した場合にはすべて下車前途無効であるため、全区間を通しで1枚のきっぷを購入することにメリットが生じます。

無割引の「4線連絡片道乗車券」は、東武鉄道のマルチ端末およびJRのマルス端末で発行されます。

東武鉄道発行分

4線連絡片道乗車券

JR会津若松駅発行分

4線連絡片道乗車券

なお、学割および手帳による割引が適用される場合には出札補充券が用いられるため、発行に時間がかかります。対象者である場合は、時間に余裕を持って購入しましょう。当記事末のAppendixにて、この券面をご紹介します。

全体の旅程をイメージしやすいよう、筆者が浅草駅・会津若松駅間を往復した際にどのような列車に乗車したかを、ふんだんな写真とともに旅行記形式でご紹介します。

「4線連絡片道乗車券」で浅草駅・会津若松駅間の乗車を体験!

浅草駅・会津若松駅間をこの経路で往復した経験は何度かありますが、2025年8月の週末に改めてこの区間に乗車してみました。

ゆき:浅草駅→会津若松駅

東武浅草駅駅舎

夏休み後半の土曜日午前中は、東武線の特急列車が大変混雑していました。乗車1週間前に特急「リバティ会津」119号(浅草駅11時00分発)の空席照会を行ったら、ほぼ満席。この列車に併結されている「リバティけごん」19号に乗車することにしました。

特急「リバティけごん」19号や「スペーシアX」7号は、「リバティ会津」119号が満席だった際の有力な代案になります。結局、以下の旅程でゆっくりと会津若松駅に向かうことにしました。

駅名時刻列車名
浅草駅11:00特急リバティけごん19号
下今市駅12:40
13:30DL大樹5号
鬼怒川温泉駅14:06
14:35普通319レ
会津田島駅15:36
16:36普通2320D
会津若松駅17:57

乗車券を購入するため、浅草駅には早く入りました。

東武浅草駅きっぷうりば

4線連絡片道乗車券を、券売機の脇にある窓口で購入。

東武浅草駅改札口

エスカレーターを上り、改札口を通って特急乗り場へ。

特急リバティけごん号浅草駅にて

特急「リバティ会津」119号と「リバティけごん」19号が併結されています。筆者は「リバティけごん」19号に乗車。満席までにはならなかったものの、かなり混雑していました。

東武浅草駅を出発し隅田川を渡る

定刻の11時00分に、浅草駅を発車。隅田川にかかる鉄橋を渡ると、東武特急での旅が始まる実感がわきます。

リバティ会津とリバティけごんの切り離し下今市駅にて

下今市駅で下車。ここで、特急「リバティ会津」119号をやり過ごしました。

普通列車新藤原駅ゆき

当初乗車を予定していたのは、この普通列車でした。東武線内で普通列車を利用すると、トイレなしのロングシート車両が待っています。

DL大樹下今市駅にて

この日は偶然なことに「SL大樹」の蒸気機関車が故障したとのことで、急遽レアな「DL大樹」5号に乗車。北斗星色のDE10-1109号機が、SLの代わりに代走。

鬼怒川温泉駅駅舎

鬼怒川温泉駅に到着。多くの観光客でにぎわっていました。

普通列車会津田島駅ゆき鬼怒川温泉駅にて

野岩鉄道線を走る普通列車会津田島駅ゆきに乗り継ぎ。鬼怒川温泉駅以北では、東武線内ではすでに引退した6050型電車にまだ乗車できます。

普通列車会津田島駅ゆき行先幕

行先標はLED表示ではなく、いまだに幕が使用されています。

野岩鉄道6050型車内

この車両にはボックスシートが多く設置されており、ゆったりと昭和の乗り鉄を楽しめます。この車両を狙っていた鉄オタが多く、鉄分がかなり濃いと思いました。栃木・福島県境を越えた乗客は、この列車で約10名。普通列車を選ぶと、非常に空いています。

やがぴぃカー

この車両はクラファンを原資にして改装された「やがぴぃカー」で、2両中1両が座敷となっています。

男鹿高原駅

男鹿高原駅(栃木県日光市)には、浅草方面と会津方面を示す表示が。

会津田島駅駅舎

会津田島駅で、会津若松駅ゆきに乗り継ぎ。平日は6分の待ち合わせで会津若松駅に向かうことができますが、この日は土曜日で、1時間の待ち時間が生じました。

南会津銘酒蔵

駅舎内にある売店で、南会津の地酒を試飲。1回200円で、50ccまたは70cc分を飲めます。5種類の試飲が可能で、いずれも高級な吟醸酒。4合瓶で買ったとしたら、大変高価です。

南会津銘酒蔵で買った地酒を試飲

筆者は2銘柄を試飲。少量でもいい気分になります。

会津鉄道普通列車会津田島駅にて

会津田島駅を出発し、会津鉄道線内の普通列車で一路会津若松駅へ。会津田島駅を出た時点で乗車していた乗客は、約10名。

会津鉄道普通列車芦ノ牧温泉駅にて

途中、湯野上温泉駅や芦ノ牧温泉駅で交換待ちで数分間づつ停車。芦ノ牧温泉駅に停車している様子が美しいです。

会津若松駅駅名標

定刻の17時57分、終点の会津若松駅に到着。

かえり:会津若松駅→浅草駅

会津若松駅駅舎

日曜日の早朝、会津鉄道の始発列車の快速「AIZUマウントエクスプレス」2号に乗車し、一路浅草駅に戻りました。この時間には東京へ戻る観光客はほとんどおらず、会津若松市周辺に住んでいる地元の乗客ばかりでした。

駅名時刻列車名
会津若松駅06:56快速AIZUマウントエクスプレス2号
会津高原尾瀬口駅08:23
09:28普通314レ
鬼怒川温泉駅10:22
11:10特急リバティきぬ124号
浅草駅13:14

この日は会津高原尾瀬口駅で途中下車しましたが、本来はこの駅で乗り継ぐ必要はありません。

会津若松駅みどりの窓口

かえりの分の「4線連絡片道乗車券」を、前日の夕方に会津若松駅のみどりの窓口で購入しておきました。

日曜日の朝6時30分、会津若松駅に入りました。駅前には、会津若松を象徴する赤べこと白虎隊士の像があります。

会津若松駅発車標

改札口を入ったところにある発車標には、快速「AIZUマウントエクスプレス」2号が表示されていました。

AIZUマウントエクスプレス会津若松駅にて

列車が出発する5番線ホームに、定刻20分前に到着。すでに列車がスタンバイしており、すぐに車内に入れました。

AIZUマウントエクスプレス車内

快速「AIZUマウントエクスプレス」の専用車両が、2両とも連結されていました。この車両の座席は豪華仕様で、フルリクライニングシートです。

AIZUマウントエクスプレス車内

座席によっては窓割が悪く、景色が見えないため、早めにいい座席を確保したいです。

定刻の6時56分に、会津若松駅を発車。発車した時点での乗客はわずか10名程度でしたが、西若松駅(福島県会津若松市)では地元の人々が多く乗車。東京方面に向かう乗客が多かったようです。

普通列車鬼怒川温泉駅ゆき会津高原尾瀬口駅にて

会津高原尾瀬口駅(福島県南会津町)で1時間を過ごし、後続の普通列車鬼怒川温泉駅ゆきに乗車。これも、昭和時代の香りが漂う野岩鉄道の6050型電車です。

野岩鉄道6050型電車車内

車内は至って空いており、ボックスシートも空いているところばかり。筆者が乗車した車両に乗車していたのは他に1名だけで、ほぼ貸切状態。

特急リバティきぬ鬼怒川温泉駅にて

鬼怒川温泉駅で、浅草駅ゆきの特急「リバティきぬ」124号に乗り継ぎ。実は、先行する特急「リバティきぬ」122号に乗り継ぎが可能ですが、筆者はゆっくりと移動しました。

SL大樹鬼怒川温泉駅にて

特急「リバティきぬ」124号を待ち合わせていた間鬼怒川温泉駅のホームがにぎやかで、「SL大樹」2号が停車していました。

特急「リバティきぬ」124号が、定刻に発車。空いているかなと思ったのですが、間際になってからほぼ満席に。日光・鬼怒川温泉を結ぶ東武特急が好調で、週末は混んでいることが多いです。旅程が決まったら、なるべく早く特急券を購入した方がよいでしょう。

まとめ

AIZUマウントエクスプレス車内

東武浅草駅および東武線内の主な駅から東武鉄道・野岩鉄道・会津鉄道・JR只見線を経由し、JR会津若松駅までの区間を対象に、普通乗車券を1枚のきっぷにまとめたのが「4線連絡片道乗車券」です。

4社間で連絡運輸の設定がないため、超法規的に企画券として発売されています。普通乗車券を1枚にまとめただけであり、無割引の普通運賃を単に合算したものがこのきっぷの金額になります。

企画券の体を取っているものの、実態は券面に記載された通り「普通乗車券」です。有効期間が3日間で、途中駅での途中下車が可能です。ただし、後戻りはできません。

4線にまたがる経路を往復で利用する場合、別の企画券が安く発売されています。「4線連絡片道乗車券」を購入するのではなく、大幅に割引された「ゆったり会津東武フリーパス」や「浅草往復列車たびきっぷ」を利用しましょう。

「4線連絡片道乗車券」が普通乗車券であるため、企画券にもかかわらず学割や手帳による割引が適用されます。

割引の対象者は、前述の往復タイプの企画券を購入するのではなく「4線連絡片道乗車券」をゆき・かえりとも利用するとよいでしょう。

この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!

Appendix:手帳所持者向け割引が適用された「4線連絡片道乗車券」

三障害にかかわる手帳を所持する場合、本人が一人で利用する場合(単独旅行)であっても、「4線連絡片道乗車券」の運賃が5割引となります。学割を含め、原則的には出札補充券を使用しますが、東武鉄道においては小児券に割引印章を押印した上で代用します。

4線連絡片道乗車券

これは、JR会津若松駅における発券例です。

参考資料

● 令和6年観光客の入込とその実態調査(会津若松市観光商工部)2025.4.24付

● 会津鉄道ウェブサイト 2025.8閲覧

● 東武鉄道ウェブサイト 2025.8閲覧

当記事の改訂履歴

2025年8月27日:当サイト初稿(リニューアル)

2021年11月25日:前サイト 第2稿

2016年11月12日:前サイト初稿(原文作成)

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