北陸新幹線の延伸に伴い、並行在来線の運営が第三セクター5社に移管されました。
移管前には発駅から着駅までのきっぷをJR線のきっぷとして通しで購入できました。しかし、各社への移管後は原則として各社ごとにきっぷを購入しなければなりません。
それではユーザーにとって不便であるため、利用が多い区間を中心に連絡運輸が多く設定されました。直接接続する2社間の連絡運輸が中心ですが、通過連絡運輸や3社以上の連絡運輸も設定されています。
この記事では、連絡運輸に関する基礎的な知識がある方向けに、北陸新幹線の並行在来線を運営する第三セクター5社における主な連絡運輸・通過連絡運輸の範囲をまとめました。北陸地区の連絡運輸はとかく複雑ですが、当記事が理解する上での助けとなれば幸いです。
- 北陸地区では第三セクター会社間の連絡運輸が緊密に実施されていること
- 分断されたJR線区間を結ぶための通過連絡運輸が多数設定されていること
- 障害者の単独利用の場合、距離要件を満たすために連絡運輸の活用が有効なこと
北陸新幹線並行在来線における連絡運輸の特徴

2015年の金沢延伸、2024年の敦賀延伸により、北陸新幹線に並行する在来線の運営が段階的にJRから切り離され、県別に設立された第三セクター5社に移管されました。
それらの会社間では、自社区間に限らず、接続する他社線にまたがるきっぷを購入できる場合があります。
関係他社と連携し、他社線との連絡きっぷを発売することを「連絡運輸」と言い、連絡運輸に基づいて発行される他社線またがりの乗車券を「連絡乗車券」と言います。
「通過連絡運輸」とは、発着駅がともに同一会社の路線でありながら、経路の途中に他社線区間を含む乗車券を発売する制度です。他社線区間を含めて、1枚の乗車券として購入できます。
ローカル輸送に特化した連絡運輸の設定が中心
北陸新幹線の並行在来線を運営する第三セクターは、以下の5社です。
- しなの鉄道(長野県)
- えちごトキめき鉄道(新潟県)
- あいの風とやま鉄道(富山県)
- IRいしかわ鉄道(石川県)
- ハピラインふくい(福井県)
これらの会社が運営する並行在来線を走るのは、現在では普通列車です。ローカル輸送を担っていると言えるでしょう。

移管の対象が旧北陸本線および旧信越本線であったため、それらの支線がJRの運営のまま残っています。経営が移管されなかったJRの線区が第三セクターによって分断されてしまったのが、北陸新幹線並行在来線の特徴です。
そのため、第三セクターの区間を通過してJR線同士を結ぶ通過連絡運輸が多数設定されました。また、北陸新幹線から在来線に乗り継ぐケースを想定した通過連絡運輸も多く設定されています。
通過連絡運輸に関する基礎知識については、以下の記事にまとめてあります。どうぞご一読ください。
運賃の障害者割引を受けるチャンスが増加
運賃の障害者割引を受けるには、様々な条件が存在します。その中でも顕著なのが、本人のみで利用する場合(単独旅行)の距離制限です。
単独利用においては、片道100kmを超える区間のみ割引が適用されます。従来はJR線として一体的に運営されていたため、条件を満たした乗車券を容易に購入可能でした。
しかし、並行在来線の運営区間が細かく分断されたことにより、各社ごとに片道100kmを超えるのが難しくなりました。
各社が連絡運輸を実施することによって、発駅から着駅までの全区間を通算して100kmを超えるチャンスが増加します。運賃の障害者割引を受けるユーザーにとっては、連絡運輸がプラスに作用するわけです(ただし、第三セクター5社相互間では距離制限はありません)。
障害者手帳を所持するユーザーにとっては欠かせない制度なので、連絡運輸に関する知識を押さえておきたいです。
北陸新幹線並行在来線を障害者割引を活用した実例を、姉妹サイト「鉄道の極み」上に投稿しました。以下の記事をどうぞご一読ください。


複数の会社に分断された区間を補完するため、連絡運輸・通過連絡運輸の設定が多岐に渡っています。その内容は難解ですが、理解できるところから少しづつ押さえていきましょう。分からない部分は読み飛ばしても大丈夫です!
第三セクター5社における連絡運輸・通過連絡運輸の範囲
第三セクター5社においては、北陸新幹線・在来線間の乗り継ぎや在来線同士を乗り継ぐ際の連絡運輸・通過連絡運輸が広く設定されています。各社の適用条件が複雑ですが、ここでは設定範囲や発売条件を個別にご説明します。
しなの鉄道

長野県内の並行在来線を運営するしなの鉄道の区間は、以下の通りです。
- しなの鉄道線:軽井沢駅・篠ノ井駅間65.1km
- 北しなの線:長野駅・妙高高原駅間37.3km
他の会社と異なり、篠ノ井駅・長野駅間がJR東日本信越本線によって分断されているのが特徴です。そのため、乗車区間がしなの鉄道線と北しなの線にまたがる場合の取り扱いが特殊です。
2社連絡
各線各駅からJR東日本およびえちごトキめき鉄道への2社連絡は、以下の通りです。
● しなの鉄道線(軽井沢駅・屋代高校前駅間の各駅から)
連絡先:JR東日本
設定区間:小海線小海駅までの各駅・篠ノ井線松本駅までの各駅・信越本線長野駅までの各駅
● 北しなの線(北長野駅・黒姫駅間の各駅から)
連絡先:JR東日本
設定区間:JR信越本線・篠ノ井線松本駅までの各駅・JR飯山線森宮野原駅までの各駅
連絡先:えちごトキめき鉄道
設定区間:妙高はねうまライン直江津駅までの各駅
通過連絡運輸・3社連絡
しなの鉄道における通過連絡運輸には、JR線篠ノ井駅・長野駅間を挟みしなの鉄道線と北しなの線の各駅を結ぶものと、北しなの線長野駅・豊野駅間を挟みJR線の各駅を結ぶものの2パターンが存在します。
● しなの鉄道が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
軽井沢駅までの各駅(しなの鉄道線)篠ノ井駅(JR信越本線)長野駅(北しなの線)妙高高原駅までの各駅

間にJR線を挟んで、しなの鉄道線・北しなの線区間相互間が通過連絡運輸となる珍しいパターンです。上記区間内で片道100kmを超える場合、障害者本人単独でも割引が適用されます(下車前途無効)。
● JR東日本が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
新潟駅までの各駅(JR信越本線)直江津駅(えちごトキめき鉄道)妙高高原駅(北しなの線)長野駅(JR信越本線・篠ノ井線)松本駅までの各駅

越後川口駅までの各駅(JR飯山線)豊野駅(北しなの線)長野駅(JR信越本線・篠ノ井線)松本駅までの各駅

小海駅までの各駅(JR小海線)小諸駅(しなの鉄道線)篠ノ井駅(JR篠ノ井線)松本駅までの各駅
小海駅までの各駅(JR小海線)小諸駅(しなの鉄道線)篠ノ井駅(JR信越本線)長野駅までの各駅

しなの鉄道線・北しなの線が絡む通過連絡運輸は、設定範囲がローカルなものです。例えば、東京都区内発着の周回乗車券に当該区間を含めることはできません。
えちごトキめき鉄道

新潟県内の北陸新幹線並行在来線を運営するえちごトキめき鉄道の区間は、以下の通りです。
- 妙高はねうまライン:妙高高原駅・直江津駅間37.7km
- 日本海ひすいライン:直江津駅・市振駅間59.3km
旧信越本線(JR東日本が運営)と旧北陸本線(JR西日本が運営)の県内区間を一手に承継したのが、同社の特異な点です。
2社連絡
各線各駅からJR東日本・北しなの線・JR西日本・あいの風とやま鉄道への2社連絡は、以下の通りです。連絡運輸範囲が各線別に設定されているため、全駅共通ではない点に留意してください。
● 妙高はねうまライン(妙高高原駅・直江津駅間の各駅から)
連絡先:JR東日本
設定区間:信越本線新潟駅までの各駅
連絡先:JR西日本
設定区間:日本海ひすいラインを経て大糸線南小谷駅までの各駅
連絡先:しなの鉄道
設定区間:北しなの線長野駅までの各駅
● 日本海ひすいライン(直江津駅・市振駅間の各駅から)
連絡先:JR東日本
設定区間:信越本線新潟駅までの各駅
連絡先:JR西日本
設定区間:大糸線南小谷駅までの各駅
連絡先:あいの風とやま鉄道
設定区間:あいの風とやま鉄道線富山駅までの各駅
通過連絡運輸・3社連絡
上越妙高駅および糸魚川駅から在来線に乗り継ぐユーザーに配慮した通過連絡運輸が設定されています。
● JR東日本およびえちごトキめき鉄道が発売する3社連絡
谷浜駅以遠・春日山駅以遠の各駅(えちごトキめき鉄道線)直江津駅(JR信越本線)犀潟駅(ほくほく線)六日町駅(JR上越線)越後湯沢駅までの各駅

● JR各社が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
糸魚川駅・飯山駅以遠の各駅(JR北陸新幹線)上越妙高駅(えちごトキめき鉄道線)直江津駅(JR信越本線)黒井駅以遠の各駅

黒部宇奈月温泉駅・姫川駅・上越妙高駅以遠の各駅(JR北陸新幹線・大糸線)糸魚川駅(えちごトキめき鉄道線)直江津駅(JR信越本線)黒井駅以遠の各駅

あいの風とやま鉄道

富山県内の並行在来線を運営するあいの風とやま鉄道線の区間は、市振駅・倶利伽羅駅間100.1kmです。将来的には、JR城端線・JR氷見線の運営もあいの風とやま鉄道に移管される見込みです。
2社連絡
各駅からJR西日本・えちごトキめき鉄道・IRいしかわ鉄道への2社連絡は、以下の通りです。
● 市振駅・富山駅間各駅から
連絡先:えちごトキめき鉄道
設定区間:日本海ひすいライン直江津駅までの各駅
連絡先:IRいしかわ鉄道
設定区間:IRいしかわ鉄道線大聖寺駅までの各駅
連絡先:JR西日本
設定区間:高山本線猪谷駅までの各駅・城端線内各駅・氷見線内各駅・IRいしかわ鉄道津幡駅を経て七尾線内各駅
● 呉羽駅・石動駅間各駅から
えちごトキめき鉄道線区間を除く上記各駅
画像引用元:あいの風とやま鉄道ウェブサイト
通過連絡運輸・3社連絡
えちごトキめき鉄道からあいの風とやま鉄道を経て、IRいしかわ鉄道に至る3社連絡の設定はありません。北陸新幹線と区間が連続しなくなったJR城端線・JR氷見線・JR七尾線を連絡するための通過連絡運輸が多く設定されています。
● JR北海道・東日本・東海・西日本が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
黒部宇奈月温泉駅・新高岡駅・西富山駅以遠の各駅(JR北陸新幹線・高山本線)富山駅(あいの風とやま鉄道線)高岡駅(JR城端線・氷見線)城端線・氷見線内各駅

● JR九州以外の各社が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
黒部宇奈月温泉駅・新高岡駅・西富山駅以遠の各駅(JR北陸新幹線・高山本線)富山駅(あいの風とやま鉄道線・IRいしかわ鉄道線)津幡駅(JR七尾線)七尾線内各駅

● JR西日本が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
七尾線内各駅(JR七尾線)津幡駅(IRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線)高岡駅(JR城端線・氷見線)城端線・氷見線内各駅

● JR東海・西日本・四国・九州が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
新高岡駅・小松駅以遠の各駅(JR北陸新幹線)金沢駅(IRいしかわ鉄道線・あいの風とやま鉄道線)高岡駅(JR城端線・氷見線)城端線・氷見線内各駅

IRいしかわ鉄道

石川県内の並行在来線を運営するIRいしかわ鉄道線の区間は、倶利伽羅駅・大聖寺駅間64.2kmです。JR七尾線を経てのと鉄道まで、変わったところでは北陸鉄道への連絡運輸設定があります。
2社連絡
各駅からJR西日本・あいの風とやま鉄道・ハピラインふくい・北陸鉄道への2社連絡は、以下の通りです。
● 線内各駅から
連絡先:あいの風とやま鉄道
設定区間:あいの風とやま鉄道線市振駅までの各駅
連絡先:ハピラインふくい
設定区間:ハピラインふくい敦賀駅までの各駅
連絡先:JR西日本
設定区間:七尾線内各駅
連絡先:北陸鉄道
設定区間:浅野川線内各駅・石川線内各駅
画像引用元:IRいしかわ鉄道ウェブサイト
通過連絡運輸・3社連絡
あいの風とやま鉄道からIRいしかわ鉄道を経て、ハピラインふくいに至る3社連絡の設定はありません。JR七尾線およびその先のと鉄道線に連絡するための通過連絡運輸・3社連絡が多く設定されているのが、特徴的です。
● JR各社が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
新高岡駅・小松駅以遠の各駅(JR北陸新幹線)金沢駅(IRいしかわ鉄道線)津幡駅(JR七尾線)七尾線内各駅

● IRいしかわ鉄道およびJR西日本が発売する3社連絡
津幡駅以遠の各駅(IRいしかわ鉄道線)倶利伽羅駅(あいの風とやま鉄道線)高岡駅(JR城端線・氷見線)城端線・氷見線内各駅

津幡駅以遠の各駅(IRいしかわ鉄道線)倶利伽羅駅(あいの風とやま鉄道線)富山駅(JR高山本線)高山本線猪谷駅までの各駅

● IRいしかわ鉄道およびのと鉄道が発売する3社連絡
森本駅以遠の各駅・倶利伽羅駅(IRいしかわ鉄道線)津幡駅(JR七尾線)和倉温泉駅(のと鉄道線)のと鉄道線内各駅

● 【参考】のと鉄道およびJR東日本・西日本が発売する3社連絡
小松駅以遠の各駅・東京都区内・横浜市内(JR北陸新幹線)金沢駅(IRいしかわ鉄道線)津幡駅(JR七尾線)和倉温泉駅(のと鉄道線)のと鉄道線内各駅

ハピラインふくい

福井県内の並行在来線を運営するハピラインふくいの区間は、大聖寺駅・敦賀駅間84.3kmです。JR西日本管内近畿圏の各線区に直接連絡しているのが、ハピラインふくいの特徴です。
2社連絡
連絡運輸の範囲が、5社の中では最もシンプルです。線内各駅からは、JR西日本・IRいしかわ鉄道へ連絡しています。
● 線内各駅から
連絡先:IRいしかわ鉄道
設定区間:IRいしかわ鉄道線倶利伽羅駅までの各駅
連絡先:JR西日本
設定区間:越美北線内各駅・小浜線青郷駅までの各駅・北陸本線内各駅・湖西線内各駅・東海道本線米原駅・大阪駅間の各駅
画像引用元:ハピラインふくいウェブサイト
この図を見る限り、JR西日本に対する連絡運輸が必要最小限に抑えられていることが分かります。
JR線連絡となる障害者割引に関しては、単独利用では営業キロが100kmを超える必要があるため、割引が成立するパターンが限定されます(概ね京都駅以遠から武生駅以遠までの区間)。
通過連絡運輸
あいの風とやま鉄道へ至る3社連絡の設定はありません。JR越美北線が絡む通過連絡運輸の設定があります。
● JR各社が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
芦原温泉駅・越前たけふ駅以遠の各駅(JR北陸新幹線)福井駅(ハピラインふくい)越前花堂駅(JR越美北線)越美北線内各駅

ちなみに、この通過連絡運輸に関しては、2024年に実施された総合旅行業務取扱管理者試験に出題されました。
● JR西日本が発売する同社区間相互間の通過連絡運輸
小浜線西敦賀駅・北陸本線新疋田駅以遠の各駅(JR小浜線・北陸本線)敦賀駅(ハピラインふくい)越前花堂駅(JR越美北線)越美北線内各駅


北陸新幹線の並行在来線を発着する連絡運輸および通過連絡運輸が適用された普通乗車券を見ていきましょう!
連絡運輸・通過連絡運輸が適用されたきっぷの実例

2社間の連絡運輸が適用された普通乗車券および間に第三セクター区間が含まれる通過連絡運輸が適用されたJR線の普通乗車券をご紹介します。
2社連絡(IRいしかわ鉄道発売分)
IRいしかわ鉄道金沢駅から倶利伽羅駅を経て、あいの風とやま鉄道高岡駅ゆきの2社連絡の普通乗車券です。

経由欄には、接続駅の倶利伽羅駅が表示されています。全区間の営業キロが100km以下であるため、途中下車できません。なお、この普通乗車券は障害者割引が適用されたものです(距離制限なしに割引適用)。
通過連絡運輸(JR東日本発売分)
経路の途中に第三セクターの区間が含まれた通過連絡運輸の普通乗車券を2例挙げます。
えちごトキめき鉄道
上越線井野駅から大宮駅ゆき普通乗車券です。経路中、えちごトキめき鉄道の区間が含まれています。
井野駅(上越線)宮内駅(信越本線)直江津駅(えちごトキめき鉄道線)上越妙高駅(北陸新幹線)大宮駅

券面の経由欄には、社線区間が「直江津・トキめき・上越妙高」と表示されています。
この普通片道乗車券には、「大人の休日俱楽部」会員割引が適用されています。JR線全区間の営業キロを合算して求めた運賃に当該割引を適用し、社線部分(えちごトキめき鉄道)の無割引運賃を加算します。
あいの風とやま鉄道
城端線城端駅から東北本線(京浜東北線)与野駅ゆき普通乗車券です。経路中、あいの風とやま鉄道の区間が含まれています。
城端駅(城端線)高岡駅(あいの風とやま鉄道線)富山駅(北陸新幹線)大宮駅(東北本線)与野駅

券面の経由欄には、社線区間が「高岡・とやま・富山」と表示されています。
この普通片道乗車券には、障害者割引が適用されています。JR線全区間の営業キロを合算して求めた運賃に当該割引を適用して端数処理し、社線部分(あいの風とやま鉄道)の割引運賃を別に端数処理した上で合算します。
まとめ

北陸新幹線の開業前にJRによって一体的に運営されてきた北陸地区の鉄道網は、新幹線の開業後第三セクター5社に分割されました。旧信越本線と旧北陸本線のみが第三セクターに運営が移管されたため、北陸新幹線と運営移管されなかったJRの支線が切り離されてしまいました。
このような経緯により、往々にして乗車区間に複数の会社が含まれることになります。従来通り乗車券を全乗車区間通しで購入できるよう、連絡運輸や通過連絡運輸が実施されているわけです。
ローカル輸送が主体の第三セクター2社間で実施されている連絡運輸に関しては、設定区間がそれほど広範ではありません。
通過連絡運輸が適用される経路の乗車券はJR各社が発売することがほとんどですが、しなの鉄道には例外的にJR線区間を挟んだ通過連絡運輸の経路が存在します。
連絡運輸や通過連絡運輸によって、障害者の単独利用に必要な片道100km超えという要件を満たしやすくなるため、積極的に活用したいです。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● JR東日本ウェブサイト「きっぷあれこれ」2025.7閲覧
● 第三セクター5社の各ウェブサイト 2025.7閲覧
当記事の改訂履歴
2025年7月02日:当サイト初稿
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