上越新幹線が直接乗り入れるスキーリゾート「ガーラ湯沢」は、東京駅から新幹線で最速75分という手軽さがウリです。
ガーラ湯沢スキー場に直結するガーラ湯沢駅は、冬季からGWにかけての時期に限り営業する臨時駅です。この駅は、スキーヤーやボーダーにとっての拠点であるだけではなく、鉄オタにとっても珍しい駅として訪問する価値があります。
越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間だけであっても乗車が可能であり、わずか260円で3分間のショートトリップを体験すれば、誰にとってもよい思い出になるでしょう。
ガーラ湯沢駅に乗り入れる線路や車両の規格が新幹線であるにもかかわらず、越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間は営業上在来線扱いです。そのため、運賃・料金やきっぷの発売方法が特殊であり、きっぷの購入方法によってさまざまなきっぷが見られます。

ネット予約サービス「えきねっと」できっぷを予約する場合、発着駅や乗車経路に制限があります。東京駅・ガーラ湯沢駅間の距離が非常に微妙であるため、特定都区市内制度を押さえておけば、きっぷの買い方に工夫の余地が生じます。
この記事では、普通乗車券と新幹線特急券(一般のきっぷ)を購入してガーラ湯沢駅に向かう個人に向けて、ガーラ湯沢駅が絡む運賃制度やきっぷを買う時の留意点をご説明します。
また、きっぷが好きな鉄オタ向けには、ガーラ湯沢駅で購入できる、ちょっと変わったきっぷをご紹介します。この記事で、少しややこしいガーラ湯沢駅までのきっぷについて整理していただければ幸いです。
- 越後湯沢駅までの新幹線特急料金に加え、特定特急料金100円が一律で加算されること
- 在来線との乗り継ぎがある場合も、JR線の発着駅まで1枚の乗車券で対応できること
- チケットレス乗車可能な区間には制限があり、発着駅によっては紙のきっぷが必要なこと
わずか260円での新幹線乗車体験を真冬のガーラ湯沢で実現!

東京駅から上越新幹線で一直線のスキー場、ガーラ湯沢(新潟県湯沢町)。乗り換えなしでスキー場にアクセスできるということで、シーズン中にもなれば新幹線の車内は大勢のスキーヤーで賑わいます。
スキー場への基地となるガーラ湯沢駅が臨時駅として営業するのは、スキー場が営業する冬季からGWにかけての時期のみです。
新幹線が発着するガーラ湯沢駅はスキーセンターの建物と一体となっていて、まさにスキー場の中に乗り入れる形です。公共交通機関である駅のターゲットがスキーヤーやボーダーだけというのも、駅としては非常に珍しいと言えます。
そんなガーラ湯沢駅は、越後湯沢駅(新潟県湯沢町)から上越新幹線の線路から枝分かれし、1.8km進んだところに位置します。越後湯沢駅からガーラ湯沢駅までの乗車時間は3分間で、運賃・料金はわずか260円です。日本国内で最も安く新幹線に乗車できる区間として、3分間の乗車体験を味わえます。
ガーラ湯沢駅ではスキーを楽しむだけではなく、越後湯沢駅までの新幹線ショートトリップも体験できるわけです。

きっぷのお話を進める前に、ガーラ湯沢スキー場とはいったいどのような場所であるかを押さえましょう!お急ぎの方は「こちら」から先に進んでいただいても差し支えありません。
上越新幹線「たにがわ」号でいざガーラ湯沢駅へ【2026年4月訪問】

春スキーを楽しめる4月中旬の日曜日に、上越新幹線「たにがわ」号を利用してガーラ湯沢駅を訪問しました。雪解けが進み、コースの営業が終了し、観光営業としてゴンドラとリフトが運行されているのみでした。
今回は、スキーをしなくても気軽にゲレンデに入れるということで、始発列車の「たにがわ」401号でガーラ湯沢駅を訪問したわけです。

通年走る「たにがわ」号に加え、ガーラ湯沢駅が営業している時期には臨時の「たにがわ」号が走ります。定期列車の列車名は「たにがわ」400番台ですが、臨時列車は「たにがわ」70番台から80番台というところで区別できます。
「たにがわ」401号には大宮駅から乗車しましたが、冬営業が終わっているということで、1両あたり乗客が両手で数えるほどの人数しか乗っていませんでした。ほぼ貸切状態の平和な車内で、一路ガーラ湯沢駅へ。

途中駅の高崎駅や越後湯沢駅で他の乗客がすべて降りてしまい、終点のガーラ湯沢駅まで乗っていたのは筆者のみ。ガーラ湯沢なだけに、まさに「ガーラガラ」でした。
ガーラ湯沢駅の内部を探訪してからゲレンデへ!
それでは、新幹線が発着するホームとスキーセンターの内部を見ていきましょう。
皆さまがイメージしやすいよう、真冬に訪問した際の様子をご紹介した上で、今回観光で訪れた時の様子をお伝えすることにします。
駅ホームとスキーセンターの様子【2024年1月訪問】
1月下旬は真冬真っただ中で、積雪量も十分で多くのスキーヤーやボーダーで賑わっていました。

ガーラ湯沢駅のホームは、スキーセンターの1階にあります。雪国の駅だけに、骨太な雰囲気です。

ホームの端には、雪が吹き込んでいます。新幹線がこれほど雪に埋もれる光景は、なかなか見られないと思います。

外を見ると、線路がスプリンクラーで除雪されているのが分かります。

2階にある改札口へ。越後湯沢駅方にはエスカレーターがなく、階段を上らないといけないのが、荷物が多いスキーヤーにとっては辛いです。

自動改札を通ると、向かいにはスキー場のチケットうりばがあります。チケットを買ってから必要があれば道具をレンタルし、着替えてからゴンドラに乗るという流れです。

改札口があるフロアから3階に上がると、休憩所と日帰り温泉のエントランスがあります。今回は午前中に訪れましたが、あいにく営業時間前でした。
スキーセンターとゴンドラ・リフトの様子【2026年4月訪問】
4月中旬に観光営業に移行した関係で、ガーラ湯沢を訪問する人はまばらでした。

チケットうりばは客が少なく、すぐにさばけてしまう状況。スタッフの方が多かったです。

スキーセンター内のホール。レンタルスキー・ボードの営業も終了していて、閑散としていました。

ゴンドラのりばへ進み、いざ乗車。8時30分から運行が始まりました。

10分ほどで、ゲレンデの入口へ。雪融けが進んでいました。

リフトを登り切った場所にある「愛の鐘展望台」付近からの様子。シーズンが終わったばかりの閑散としたゲレンデからは、はるか遠くに湯沢の街が望めました。
駅の様子(改札口・きっぷうりば)
鉄道駅に関係あるところとして、スキーセンターの中には自動改札ときっぷうりばがあります。玄関口にあたる越後湯沢駅のみどりの窓口が閉鎖された一方で、ガーラ湯沢駅ではみどりの窓口が存続しており、ユーザーにとってはありがたいことです。

改札口は、列車の発着する時以外は静まり返っています。列車が発車する15分前から改札口からホームに進む形です。

有人窓口(みどりの窓口)です。普段は外国人が多く利用しているようですが、今回は閑散としていました。

ガーラ湯沢駅を訪問した証として、入場券を購入。

きっぷうりばの様子。クレジットカード専用の指定席券売機が1台と、自由席用のきっぷを購入できる近距離券売機が2台設置されています。後述するように、かなりレアなきっぷを購入できます。

それでは、当記事の本題であるガーラ湯沢駅に関する運賃制度やきっぷを見ていきましょう!
ガーラ湯沢駅をめぐる特殊な運賃・料金制度の数々

新幹線のみが乗り入れるガーラ湯沢駅を利用する場合、普通乗車券の他に新幹線特急券が必要です。普通列車が乗り入れていないので、青春18きっぷ等の普通列車用フリーきっぷは利用できません。
越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間における特定特急料金の適用
ガーラ湯沢駅にかかる特急料金は、少し独特です。越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間は在来線扱いということで、特急料金は大人100円と特定されています(特定特急料金)。自由席・指定席・グリーン車の設備によらず、一律で100円です。
上越新幹線の各駅からガーラ湯沢駅まで乗車する場合、各駅から越後湯沢駅までの特急料金に上記の特定特急料金を加算します。ガーラ湯沢駅までの新幹線特急料金が、個別に設定されているわけではありません。
越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間のみを乗車する場合、乗車できるのは普通車自由席だけです。指定券を発売しないため、この区間だけでは普通車指定席やグリーン車に乗車できません。
特定都区市内制度について(東京中心部から乗車する場合の留意点)
特定特急料金については上述の通り特殊なルールがありますが、運賃(普通乗車券)については一般ルールが適用されます。したがって、越後湯沢駅を超えて乗車する場合でも、運賃計算は着駅まで通しで行います。
発着駅が「東京都区内」となることで高額に
東京中心部からガーラ湯沢駅に向かう場合、特定都区市内制度にかかわる点で注意が必要です。
東京駅・越後湯沢駅間の営業キロは199.2kmで、乗車区間は[東京山手線内 ➡ 越後湯沢]になります。
一方、東京駅・ガーラ湯沢駅間の営業キロは201.0kmです。201km以上となるため、乗車区間は[東京都区内 ➡ ガーラ湯沢]になります。時刻表の早見表には運賃が掲載されていないため、引っ掛かりやすいところです。
越後湯沢駅での分割で運賃を節約
越後湯沢駅までの乗車券と、越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間の乗車券を分割することが、運賃節約を図るための道です。
東京駅からガーラ湯沢駅まで通しで運賃計算を行うと、運賃額は以下のようになります。
- 東京都区内・ガーラ湯沢駅(営業キロ201.0km):大人3,850円
一方、2区間に分割した場合の内訳は、次の通りです。
- 東京山手線内・越後湯沢駅(営業キロ199.2km):大人3,520円
- 越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅(営業キロ1.8km):大人160円
東京山手線内に属する各駅を利用する場合、きっぷを通しで買うことの例外として、越後湯沢駅で分割した方が運賃総額(大人3,680円)が確実に低額になります。

筆者も、このように2枚の普通乗車券を分割購入してみました。
特定都区市内制度の基本について理解を深めたい方は、以下の別記事を是非ご一読ください。

「新幹線eチケット・タッチでGo!新幹線」の取り扱い
ガーラ湯沢駅には自動改札口が設置されていて、チケットレス乗車が可能な「新幹線eチケット」および「タッチでGo!新幹線」に対応しています。
東京駅方面の新幹線停車駅利用に特化
上越新幹線東京駅方面の各駅には、普通車自由席用の「タッチでGo!新幹線」の料金設定があり、普段使用している交通系ICに運賃分をチャージすればそのまま乗車が可能です。ガーラ湯沢駅までの料金は、東京駅・上野駅発着分を除き、越後湯沢駅までの料金に大人100円が加算されています。
ただし、東京駅・上野駅を発着する場合は例外で、越後湯沢駅までの料金と大人430円もの差があります。差額が気になる場合、上述したように紙のきっぷを分割購入するとよいでしょう。
普通車指定席を利用する場合「新幹線eチケット」が便利です。ネット予約サービス「えきねっと」での予約が必要ですが、持っている交通系ICカードに紐づければチケットレス乗車が可能です。なお、「新幹線eチケット」を利用すると、ネット限定割引「トクだ値」を数量限定の先着順で利用できます。
これらのきっぷを利用する場合、特定都区市内制度は適用されません。紙のきっぷとの料金の差額が規則的ではないので、試算にあたっては注意したいところです。
新潟駅方面および軽井沢駅方面の利用は不可(紙のきっぷを利用)
なお、「タッチでGo!新幹線」については、越後湯沢駅から新潟駅方面の区間をまたがって乗車できません。浦佐駅以遠に向かう場合、越後湯沢駅で一旦改札口を出るか、全区間を紙のきっぷで乗車する必要があります。
また、高崎駅から北陸新幹線軽井沢駅方面に乗り継ぐ場合のチケットレス乗車用料金も設定されていません。高崎駅の改札口をいったん出場するか、はじめから紙のきっぷを買うか、いずれかの対応が必要です。
ガーラ湯沢駅にかかわるきっぷの買い方

運賃・料金制度が特殊な越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間にかかるきっぷの買い方には、留意点があります。ガーラ湯沢駅で購入する越後湯沢駅ゆききっぷの様式が非常に珍しく、興味深いです。
「えきねっと」で購入できる乗車経路は限定的
指定券を発売しない越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅相互間のきっぷおよび越後湯沢駅で上越新幹線新潟駅方面・上越線各駅に乗り継ぐ場合のきっぷについては、ネット予約サービス「えきねっと」では購入できません。

越後湯沢駅までの経路に関しては、このようなエラーが表示され、先に進めません。

越後湯沢駅から上越新幹線新潟駅方面に乗り継ぐ場合も同様であり、やはりエラーとなります。現地で紙のきっぷを購入するか、越後湯沢駅できっぷを分割すること(新潟駅方面の場合)を検討したいです。
また、先述した通り、チケットレス乗車用の「タッチでGo!新幹線」や「新幹線eチケット」の利用も不可能です。
法則化すると、上越新幹線上毛高原駅・越後湯沢駅間を乗車経路に含む場合に限り、ガーラ湯沢駅相互間のきっぷを「えきねっと」で購入可能です。
その条件に該当しない普通乗車券については、窓口で購入する必要がある点に留意してください。
JR駅みどりの窓口で購入できるきっぷ
主要なJR駅にあるみどりの窓口やJR券の取り扱いがある旅行会社ではどのようなきっぷであっても購入可能です。
ガーラ湯沢駅ゆきのきっぷに関しては、ネット予約サービス「えきねっと」やチケットレス乗車サービス「新幹線eチケット・タッチでGo!新幹線」のような制約に縛られることがありません。

これは、みどりの窓口で購入した新幹線指定券です。このきっぷのように、各種割引が適用される場合、窓口で購入するとスムーズでしょう。
ガーラ湯沢駅で購入できるきっぷ
ここでは、ガーラ湯沢駅で購入した越後湯沢駅ゆきのきっぷをご紹介します。
ネット予約サービスにおいて発売制限があり、着駅によっては現地で紙のきっぷを購入する必要があるため、参考にしていただきたいです。
近距離券売機および指定席券売機では現在、越後湯沢駅ゆきのきっぷ(普通乗車券と特定特急券をセットで)と上毛高原駅以遠東京駅方面の新幹線特急券・普通乗車券のみ購入可能です。
以前は、浦佐駅以遠新潟駅方面の特定特急券・普通乗車券や、越後湯沢駅で在来線に乗り継ぐ場合の特定特急券・乗車券を通しで購入可能でしたが、現在はふさがれています。
同じ近距離券売機から購入した場合であっても、画面遷移によって普通乗車券の様式が異なります。
近距離券売機:JRきっぷメニュー
近距離普通乗車券の発売におけるデフォルトのメニューであり、多くの駅においては金額のボタンが並んでいます。

ガーラ湯沢駅では各駅ゆきの金額式のボタンは一切なく、越後湯沢駅ゆきの口座のみが設定されています(特急券・乗車券がセット)。外国人観光客が迷うため、わざと買えないようにしているのかもしれません。

これは、近距離券売機で購入した越後湯沢駅ゆき特定特急券です。エドモンソン券ではなく、マルス券サイズで発行されます。越後湯沢駅・ガーラ湯沢駅間が在来線扱いであるため、特急券の様式が「新幹線特定特急券」ではなく、単なる「特定特急券」であることに注目したいです。

特急券と同時に購入した普通乗車券です。金額式であるものの、サイズがマルス券と同じサイズです。
近距離券売機:新幹線メニュー
普通車自由席用の新幹線特急券と普通乗車券をセットで発売できるメニューであり、通常は新幹線停車駅のボタンが並んでいます。

「えきねっと」や指定席券売機では購入できない新潟駅方面のきっぷを購入できることが分かります。ただし、購入可能な駅はかなり限定的です。

越後湯沢駅までのきっぷを買おうとすると、特急券と乗車券の両方を購入するよう、暗に誘導されます。普通乗車券単独では購入できません。
特定特急券については、上述した様式と全く同じものが発券されます。

普通乗車券については金額式ではなく、着駅名が記載されたマルス券サイズのきっぷです。これを見ると、出札窓口に昔あった印刷発行機(印発)から出力される乗車券の様式を思い出します。
窓口で購入したマルス券
券売機で購入できない各方面へのきっぷは、窓口で購入することになります。ここでは、現地で購入したガーラ湯沢駅・越後湯沢駅間のマルス券をご紹介します。

これは、窓口で購入した特定特急券です。これは、現地のガーラ湯沢駅に限らず、他駅のみどりの窓口でも購入できます。

同様にして購入したマルス券版の普通乗車券です。
まとめ

越後湯沢駅の北1.8kmにあるガーラ湯沢駅はスキー場に直結し、冬季からGWにかけて営業する臨時駅です。そのため、営業形態や運賃・料金制度が特殊で、他では見られないきっぷが発売されています。
ガーラ湯沢駅には、越後湯沢駅からの特定特急料金が設定されています。そのため、[特定特急券大人100円+普通乗車券大人160円=260円]で新幹線への乗車が可能です。ガーラ湯沢駅・越後湯沢駅間は、日本で最も安く新幹線の乗車体験を味わえる区間です。
ネット予約サービス「えきねっと」では、発着駅によってガーラ湯沢駅ゆきのきっぷを購入できない場合があります。また、「タッチでGo!新幹線」や「新幹線eチケット」といったチケットレス乗車サービスも、乗車区間によっては利用できません。
したがって、ガーラ湯沢駅を利用する場合、紙のきっぷを利用する機会が比較的多いでしょう。ガーラ湯沢駅では、普通車自由席に乗車できる特定特急券や普通乗車券が見られます。近距離券売機で購入するきっぷは、他にはなかなか見られない珍しい様式です。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● 「タッチでGo!新幹線」(JR東日本)2026.3閲覧
● 旅客鉄道株式会社 旅客営業規則 第57条(急行券の発売)
当記事の改訂履歴
2026年4月22日:第2稿 最新修正
2026年4月20日:当サイト第2稿
2024年02月06日:当サイト初稿



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