東京駅(東京都千代田区)から金沢駅(石川県金沢市)を経て、敦賀駅(福井県敦賀市)までの区間を結ぶ北陸新幹線。東京から福井県方面まで、乗り換えなしで向かえるようになりました。
北陸新幹線は、JR東日本とJR西日本の2社によって運営されていて、きっぷを購入するには駅に出向くほか、それぞれの会社のネット予約サービスを利用する方法があります。JR東日本においては「えきねっと」、JR西日本においては「e5489」です。
割引がない所定運賃・料金のきっぷについては、購入する箇所による違いは特にありません。しかし、きっぷを安く買えるに越したことはないとお考えですよね。
北陸新幹線の割引きっぷは、これらのネット予約サービスで提供されることが多いです。したがって、きっぷを安く購入するには、これらのサービスをうまく活用する必要があります。

J-WESTカード会員向けに限定発売されていた「eきっぷ」は、2026年3月をもって発売が終了になりました。ネット限定の早期購入型割引きっぷ「新幹線eチケット(トクだ値)」および「eチケット早特」を確実に狙いたいです。
この記事では、北陸新幹線を利用するユーザーに向けて、ネット予約サービス「えきねっと」および「e5489」それぞれの特長をご説明します。その特性を踏まえた上で、それぞれのサービスで買える割引きっぷの種類や値段を詳しくみていきます。
北陸新幹線のきっぷをネットで安く購入したいというお悩みを解決すべく、そのヒントをお伝えしたいと思います。
- ネット限定割引きっぷを購入するための「えきねっと」と「e5489」の使い分け
- J-WESTカードユーザーに提供されていた「eきっぷ」が終売となったこと
- 各サービスできっぷを受け取れる駅が限られているため、注意を要すること
2社によって運営される北陸新幹線の特殊性

きっぷに関するお話を始める前に、北陸新幹線の運営形態について簡単に押さえたいと思います。
日本国内において新幹線の路線は多くありますが、ほとんどの路線の運営は地域を管轄するJR1社に独占されています。その中にあって、北陸新幹線は特殊な存在です。
北陸新幹線の特徴は、1つの路線をJR東日本とJR西日本が共同で運営していることです。東京駅から上越妙高駅(新潟県上越市)まではJR東日本の区間で、上越妙高駅から金沢駅まではJR西日本の区間です。途中の長野駅(長野県長野市)で、JR東日本の乗務員とJR西日本の乗務員が交代することにお気づきではないでしょうか。
運営が2社にまたがっているとはいっても、グリーン料金を除く運賃・特急料金は2社通算です。それは、きっぷを駅で購入する場合でもネットで購入する場合でも同じです。
北陸新幹線のきっぷをネット予約で購入する場合、JR東日本のネット予約サービス「えきねっと」とJR西日本のネット予約サービス「e5489」の両方が利用できます。
ただし、同じ区間のきっぷであっても、「えきねっと」と「e5489」ではきっぷの値段や付与されるポイントに差があります。事前購入型の割引きっぷも、えきねっととe5489では名称が異なります。
つまり、利用の仕方によってはえきねっとを利用するほうが有利な場合があるし、あるいはe5489を利用する方が有利な場合があるというわけです。それらの違いを押さえることが、賢くきっぷを買うための解決策になります。
北陸新幹線のネット限定割引きっぷ

ネット予約サービスの要であるネット限定割引きっぷの概要を、最初にお話しします。北陸新幹線の場合、駅では所定運賃・料金のきっぷしか買えませんが、ネット上には割引きっぷが発売されています。
早期購入型の割引きっぷ【えきねっと・e5489限定】
JR東日本のネット割引料金「新幹線eチケット(トクだ値)」を、JR西日本は違う名称「eチケット早特」で発売しています。e5489上で発売されていますが名称が異なるため、同じ商品だと気づかないのではないでしょうか。
「新幹線eチケット(トクだ値14)」=「eチケット早特14」
北陸新幹線の場合、乗車14日前までに購入できれば、所定料金の30%引きになります【数量限定】。提供席数が少ないこともあり、乗車1か月前で瞬殺となることが多い人気商品です。
「新幹線eチケット(トクだ値1)」=「eチケット早特1」
乗車前日までに購入できれば、所定料金の10%引きになります【数量限定】。こちらも人気があり、乗車する列車の時間帯によっては、間際での購入が難しいです。
これらの商品の詳細については、当記事後半でご説明します。
ユーザーの属性による割引きっぷの発売は軒並み終了
北陸新幹線においては従来、ユーザーの属性による割引きっぷが多く発売されていましたが、現在は上記の早期購入型割引きっぷ以外の発売は軒並み終了しました。
従前北陸地方の駅発で発売されていた「WEB早特1」および「e早特1」に関しても、北陸新幹線の延伸に伴い発売が終了しています。
ミドル・シニア世代が対象の割引きっぷ
利用対象者に制限がない事前購入型のきっぷ以外に、JR東日本の「大人の休日俱楽部」会員向けには、専用の往復型フリーきっぷが提供されています。一方、JR西日本のシニア向け会員サービス「おとなび」については、サービスそのものが終了しました。
「J-WESTカード」ユーザーが対象の割引きっぷ
北陸新幹線の運営にJR西日本が関わっているため、JR西日本が発行するクレジットカード「J-WESTカード」ホルダーを対象に、安価な割引きっぷが提供されていました。ところが、2026年3月をもって当該カードホルダー限定の割引きっぷの発売が終了になってしまいました。
JR西日本区間を含む場合、「eきっぷ」という割引きっぷをネット限定で購入できましたが、現在は「eチケット早特」以外の選択肢はありません。
ネット予約サービス利用には利用登録が必要

北陸新幹線のきっぷをネットで予約購入するには、事前にサービスの利用登録をし、会員になる必要があります。
この記事でご説明する両サービスの差は、ここで説明するネット予約サービスとそれに紐づくクレジットカードによるものです。当記事を読み進めるための前提知識となります。
「えきねっと」とビューカード
JR東日本が展開するネット予約サービスが「えきねっと」です。えきねっとを利用するのに、クレジットカード決済は必須ではありません。
同じくJR東日本(の子会社)が展開するクレジットカードに「ビューカード」があります。一部の銘柄を除いて年会費が有料ですが、ビューカード会員だけに提供される料金の割引は特にありません。
えきねっととビューカードは相互依存の関係ではなく、それぞれ独立したサービスです。ビューカードがなくてもえきねっとを利用できるし、ビューカードを持ったとしてもえきねっとの登録が必須ではありません。ポイントサービスの「JRE POINT」入会も強制ではなく、緩やかな結びつきといえます。
ただし、えきねっととビューカードの親和性は高いです。えきねっと上で列車の予約をして、ビューカードで決済したきっぷで列車に乗車すればするほど、JR東日本のポイントサービス「JRE POINT」で付与されるポイントがザクザクとたまります。
「e5489」とJ-WESTカード
一方、JR西日本が展開するネット予約サービスが「e5489」です。えきねっとと同じく、クレジットカード決済は必須ではありません。
JR西日本もクレジットカードを独自に展開しています。そのカードは「J-WESTカード」ですが、当該クレジットカードとネット予約サービス「e5489」、ポイントサービス「WESTERポイント」が一体のサービスであるのが大きな特長です。その現れとして、それらのサービスを利用するには共通のID「WESTER ID」でログインします。
e5489の利用にあたって、J-WESTカード入会は必須ではありません。ただし、J-WESTカードに入会したら同時に「e5489」や「WESTERポイント」にも自動入会となります。
J-WESTカードの保有による限定割引きっぷ購入のメリットは消滅してしまったものの、WESTERポイントを貯めやすいことは違いありません。
北陸新幹線における万人向けのネット専用きっぷ

前置きが長くなってしまいましたが、これから北陸新幹線の列車を予約する際の「えきねっと」と「e5489」の差を見ていきたいと思います。まず最初に、特定のクレジットカードの所持や年齢にとらわれず購入できるきっぷをみていきます。
「えきねっと」で買えるネット専用のきっぷ
きっぷを購入するためには、えきねっとの利用登録が必須です。ビューカードに入会しなければならないという縛りも一切ありません。えきねっとでは、全国のほぼ全列車のきっぷを購入できることから、JR西日本区間完結のきっぷを買えることはいうまでもありません。
新幹線eチケット(所定料金)
えきねっとを利用した場合、割引がない所定の運賃・料金の紙のきっぷの他に、ネット予約専用の「新幹線eチケット」が発売されていて、チケットレス乗車ができます。「新幹線eチケット」は、新幹線特急券と乗車券がセットになったきっぷですが、駅の窓口や指定席券売機では購入できません。
一番大きいメリットは、駅に出向き、駅員さんとあれこれとやり取りする煩わしさから解放されることです。自分できっぷを買ってそのまま列車に乗車するだけという便利さを一度体験すると、以前のスタイルには戻れなくなります。
ただし、紙のきっぷと違い、特定都区市内制度が適用されないことや途中下車できないといった、乗客にとって不利な制約があることを覚えておきましょう。
新幹線eチケット(トクだ値)

えきねっとでしか買えないネット限定割引料金に「新幹線eチケット(トクだ値)」があります。発売数量が限定なのがネックですが、14日前までに購入すれば30%割引の「新幹線eチケット(トクだ値14)」、前日までに購入すれば10%割引の「新幹線eチケット(トクだ値1)」を利用できます。
基本的にはチケットレスで乗車するので、紙のきっぷを受け取る必要はありません。
えきねっとを利用するユーザー数が多い割にはサーバーの処理が弱く、時に予約結果の回答が遅くなる場合があることを覚えておきたいです。
駅ではこのような割引きっぷが発売されていないので、ネットを利用する動機づけになると思います。
「e5489」で買えるネット専用のきっぷ
e5489できっぷを購入するためには、えきねっとと同様、会員登録が必要です。冒頭でお話しした通り、北陸新幹線はJR東日本とJR西日本の共同運行ということがあり、きっぷの種類や発売方法がかなり共通しています。
新幹線eチケット(所定料金)
e5489からも、所定運賃・料金の紙のきっぷの他に「新幹線eチケット」を予約購入できます。JR西日本区間またがりのきっぷだけではなく、JR東日本区間完結のきっぷもe5489で購入できます。
「新幹線eチケット」という呼び方は、えきねっと、e5489ともに共通です。
eチケット早特

e5489では、「新幹線eチケット(トクだ値)」に相当するネット限定割引料金に「eチケット早特」があります。実は、えきねっととe5489とできっぷの呼び方が違うだけで、きっぷの効力や条件は全く同じです。
えきねっとの「新幹線eチケット(トクだ値14)」に相当するのが、e5489の「eチケット早特14」です。また、「新幹線eチケット(トクだ値1)」に相当するのが「eチケット早特1」です。
一部の区間に限られますが、JR東日本区間完結の「新幹線eチケット(トクだ値)」と同じ値段・効力のきっぷが、JR西日本の「eチケット早特」としてe5489上で購入できます。本当は教えたくない、穴場的な買い方です。
J-WESTカード会員向けのおトクきっぷの発売は一斉に終了

J-WESTカード会員向けには、従来は限定割引きっぷが提供されていました。そのため、カードに入会することが、北陸新幹線の割引きっぷの購入上かなり有利に作用したわけです。
しかし、2026年3月をもって、J-WESTカード向け料金割引が一切終了してしまいました。参考までに、以前発売されていた北陸新幹線用「eきっぷ」をご紹介します。

普通乗車券と組み合わせて使用することによって、新幹線特急料金が所定金額から数百円割引になりました。
北陸新幹線のヘビーユーザーにとって、J-WESTカードの保有は人様に教えたくないような強力な節約術でした。しかし、会員向け割引きっぷの終売によって、カード保有の価値が薄れてしまいました。ビューカード会員やえきねっとユーザーが決して享受できないアドバンテージだっただけに、残念なことです。
まとめ

北陸新幹線を割引きっぷで乗車するには、ネット予約サービスの利用が欠かせません。ネット予約サービスには、JR東日本展開の「えきねっと」とJR西日本展開の「e5489」があります。いずれも利用登録が必要です。
北陸新幹線の停車駅間をチケットレスで乗車する「新幹線eチケット」のネット限定割引料金が、JR東日本の「新幹線eチケット(トクだ値1・14)」およびJR西日本の「eチケット早特1・14」です。名称が違いますが、同じ効力で同じ値段です。誰でも利用できる割引きっぷですが、人気が高く瞬殺気味なので、できれば乗車1か月前に購入したいです。
JR西日本が展開する「J-WESTカード」を所持していると購入できた「eきっぷ」の発売は、2026年3月をもって終了しました。現在は、ユーザー属性によるおトクなきっぷは発売されていません。
当記事では詳しく取り上げませんでしたが、きっぷを購入する際に付与されるJR東日本のポイントサービス「JRE POINT」およびJR西日本のポイントサービス「WESTERポイント」にも注目したいです。
当記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました!
参考資料
● JRおでかけネット トクトクきっぷ(JR西日本)2026.3閲覧
● e5489 トップページ(JR西日本)2026.3閲覧
● えきねっと トップページ(JR東日本)2026.3閲覧
当記事の改訂履歴
2026年3月18日:初稿 修正
2024年3月20日:当サイト初稿(リニューアル)
2023年4月24日:前サイト初稿(原文作成)



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